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公開日 2023.08.25 更新日 2024.01.16

賃貸オフィスのレイアウトの種類を徹底解説

オフィスのレイアウトは、従業員の生産性や快適さに大きな影響を与えます。

 

適切なレイアウトを選ぶことで、効率的な業務運営やコミュニケーションの活性化を実現しましょう。

 

本記事では、法律やレイアウトのパターン、確認ポイントなどを解説し、理想的なオフィス環境の実現に向けたヒントを提供します。

 

賃貸オフィスのレイアウトづくりにお悩みの方は参考にしてください。

オフィスのレイアウトに関する法律

オフィスのレイアウトには、建築基準法、消防法、労働衛生法などの法的要件が存在します。賃貸オフィスを探す際には、これらの法律に基づいた適切なレイアウトを確保する必要があります。

 

以下で、それぞれについて解説します。

建築基準法

建築基準法では、建築物の安全性や衛生面に関する基準を定めています。

 

オフィスのレイアウトにおいても、一定の基準を満たす必要があります。たとえば、緊急時の避難経路やスペース確保、建物の構造や設備の適切な配置などが要求されます。

消防法

消防法は、火災の予防や安全対策に関する法律です。

 

オフィスのレイアウトにおいても、消防法の規定に従う必要があります。これには、適切な避難経路の確保や消火設備の配置、照明や非常用電源の設置などが含まれます。

労働衛生法

労働衛生法は、従業員の健康と安全を守るための法律です。

 

オフィスのレイアウトにおいても、労働衛生法の要件を満たす必要があります。例えば、作業スペースの確保や照明・換気の適切な配慮、椅子やデスクの適正な配置などが求められます。

 

これらは従業員の働きやすさ、ひいては労働生産性にも寄与してくるポイントなので注意しましょう。
賃貸オフィスでのレイアウトを考える際には、上記で紹介したような法的要件を理解し、法律に適合した空間づくりを考える必要があります。

 

法令遵守を徹底することで、従業員の安全と健康を守り、円滑な業務遂行を実現しましょう。

賃貸オフィスのレイアウトのパターンの特徴

オフィスのレイアウトにはさまざまなパターンがあります。

 

経営者が賃貸オフィスを選ぶ際には、それぞれのパターンの特徴を理解し、自社の業務スタイルやニーズに合ったレイアウトを選択することが重要です。

パターン①オープンタイプ

オープンタイプのレイアウトは、いわゆる島型のタイプを指します。一般的なレイアウトスタイルといえるでしょう。壁や仕切りを最小限に抑え、広々としたオープンな空間を作り出します

 

このレイアウトは、机同士が向き合った形となるため、従業員同士のコミュニケーションや協力を促進させることから、チームワークや創造性を重視する企業に適しています。

 

オープンタイプのレイアウト環境は、スタッフ同士の意思疎通を促進し、柔軟な業務スタイルに対応してくれるはずです。

 

一般的なレイアウトのため従業員にとっても馴染みがあり、違和感なく業務に取り組めるだけでなく、マネジメント側からの指示も通しやすい環境となります。

 

オープンタイプのデメリットをあげるとすれば、基本的に部署単位で島を構築することになるため、他部署とのコミュニケーションが少なくなる可能性がある点です。

パターン②コリドールタイプ

コリドールタイプとは、いわば個室型のことを指します。

 

オフィス内をパーティションなどで区切って個室を作りだすことで、プライバシー性が高くなります。用途としては、役員室や会議室などによく採用されるスタイルです。

 

個室に分かれていることから、作業に集中しやすく、クリエイティブな業務をしたい時にも最適といえるでしょう。プライバシーが確保されている観点から秘密保持が必要とされる部署にも向いています。

 

デメリットとしては、他部署や他のメンバーから孤立してしまうことが挙げられます。また、スペースを確保し、区切りを作る必要があることから、コストがかかることも考えられます。

パターン③ランドスケープタイプ

ランドスケープタイプのレイアウトは、緑豊かな景観や自然の要素をパーテーションの代わりに取り入れるデザインのことを指します。

 

オフィス内にプラントや自然光を取り入れ、心地よい環境を提供します。このレイアウトはクリエイティブな業界やリラックスした雰囲気を求める企業に適しています。

 

自然の要素は、ストレス軽減や生産性の向上につながるとされており、従業員の心の安全や健康を重視するのであれば検討する価値のあるレイアウトといえます。

 

高い間仕切りなどもないため、話しやすい環境づくりはできますが、デメリットとしてはプライバシー性が低いこと、周囲の雑音が気になって集中力が求められる作業には向いていないことです。

 

3つのパターンを紹介しました。各パターンにはそれぞれ独自の特徴とメリットがあることがわかります。

 

賃貸オフィスのレイアウトを考える際には、自社のビジネスの性質や社員のニーズに合わせて最適なパターンを選択することが、生産性の向上や従業員の満足度向上につながるオフィス環境を実現できます。

 

関連記事:リノベーションオフィスとは?賃貸する際のポイントも紹介

執務スペースのレイアウトの種類と特徴

オフィスの執務スペースのレイアウトは、業務の効率性やコミュニケーションの円滑さに影響を与えます。

 

賃貸オフィスを検討する際には、各種類の特徴を理解し、自社の業務スタイルやニーズに適したレイアウトを選択することが重要です。以下で6つのスタイルについて解説します。

種類①対向型

対向型のレイアウトは、机が向き合って作業を行う形式です。先に紹介したオープンタイプ(島型)と同じ形といえます。

 

このレイアウトは相互のコミュニケーションを重視し、チームワークを促進します。密接な連携が必要な業務やプロジェクトチームに適しています。

 

一方で、部署ごとに固まる傾向にあるためコミュニケーションが偏りやすくなる点には注意が必要です。

 

部署間をまたいだコミュニケーションが必要となる業務の場合では、不向きといえるかもしれません。

種類②スクール型

スクール型のレイアウトは、一列に机を配置する形式です。その名の通り、学校などで活用されているスタイルを指します。

 

各人が前方に向かって作業を行い、集中力を高めることができます。このレイアウトは独立した作業や個々のタスクに適しています。また、プライバシーを守りやすい点も利点といえるでしょう。

 

ただし、スペースを効率的に使用することが難しいことに加え、機器の配線管理が難しくなるという問題も見られます。

種類③背面型

背面型のレイアウトは、机を背中合わせに配置する形式です。

 

個々のスペースが保護され、プライバシーと集中力を確保します。このレイアウトは独立した作業や機密性が要求される業務に適しています。

 

デザイン系やクリエイティブな業務関連の職場でよく見られるパターンといえるでしょう。背中合わせとなるため、コミュニケーションも必要なときにすぐとれる点もメリットです。

 

デメリットをあげるとすれば、個々のスペースを確保するための仕切り、パーテーションを用意するためにコストがかかる点です。

種類④ブース型

ブース型のレイアウトは、個別の小さなスペースを区切って配置する形式です。いわば個室のようなものといえます。

 

それぞれのスペースは仕切りや壁で区切られており、プライバシーと集中力を高めます。そのため、このレイアウトは個別の業務や機密性が重要な業務に適しているといえるでしょう。

 

ただし、個人の活動に集中するあまり、まわりとのコミュニケーションが希薄となる可能性も考えられるため注意が必要です。

種類⑤フリーアドレス型

フリーアドレス型のレイアウトは、固定された席やデスクがなく、従業員が自由に席を選択する形式です。

 

柔軟な作業スタイルとコラボレーションを重視し、自由な移動やコミュニケーションを促進します。従業員側にとっても、いつもと違う環境で仕事できることは気分転換にもなるでしょう。

 

ただし、いつも同じメンバーで固まってしまう可能性もあるため、コミュニケーションの画一化、集中力の欠如に繋がる可能性は意識する必要があります。

種類⑥クラスター型

クラスター型のレイアウトは、デスクを左右に並べて、互い違いに配置する形式です。

 

右の列は前を向き、左の列は後ろを向くような形で、それぞれの列が反対の向きで配置されるという特徴的なスタイルといえます。

 

このレイアウトでは、作業空間が広くなる点がメリットであり、資料などを活用する場合でも作業しやすいという特徴が見られます。ただ、逆に言えば、ある程度のスペースが必要になるということです。

 

仮にオフィスが狭い状況でクラスター型を取り入れようとすると、空間を圧迫してしまうため、注意しなければなりません。

 

それぞれのレイアウトの特徴を把握し、業務の性質やチームのニーズに適した選択をすることで、オフィスの効率性と快適性を最大限に引き出すことができます。

賃貸オフィスのレイアウトで確認しておきたいポイント

オフィスのレイアウトは、働く環境や業務効率に直結する重要な要素です。賃貸オフィスを選ぶ際には、以下のポイントを確認しておくことが重要です。

ポイント①スペース配分

オフィス内のスペース配分は、業務の効率やコミュニケーションに大きな影響を与えます。

 

各部門の規模や、従業員それぞれの作業スタイルに応じて、適切なスペースの配置とサイズがどのくらいなのか事前に確認しましょう。

 

また、集中作業スペースや共有スペースなど、必要な機能に応じたスペースを用意するなど、バランスが重要です。

ポイント②配管や配線の位置

オフィス内の配管や配線の位置は、電気や通信インフラの設備に関わる重要なポイントです。

 

各部門やデスクに必要な電源やネットワーク接続の確保、配線のルートやアクセスのしやすさを確認しましょう。スムーズな業務運営のためにも、必要なインフラを整えることが重要です。

 

業務の効率化や生産性にも直接関わるため、専門家の意見も取り入れながら位置を決めていくといいでしょう。

ポイント③オフィス内の動線

オフィス内の動線は、従業員の移動やコミュニケーションに直結します。

 

効率的な動線を確保することで、業務の円滑な進行や従業員間のコミュニケーション、スムーズな移動を促進できます

 

デスクや会議室、共有スペースなどの配置を検討し、スムーズな移動と効果的なコミュニケーションを実現しましょう。

ポイント④空調の位置

オフィス内の快適な環境は、従業員の働きやすさ、さらには健康面に大きく関わります。

 

とくに空調の位置や風量、調整のしやすさを確認することが大切です。

 

各部屋やスペースで均一な温度と適切な湿度を保ち、快適な作業環境を確保するようにしてください。

 

夏は暑く、冬は寒い職場環境では生産性が低下するだけでなく、業務へのモチベーションにも影響を及ぼし、最悪の場合は健康を害しかねません。空調の位置にもこだわりを持つようにしましょう。

 

関連記事:賃貸オフィス空調の仕組み!種類と費用についても解説

ポイント⑤デザインのコンセプト

オフィスのデザインは、企業のイメージやブランディングにも関わる重要な要素です。

 

デザインのコンセプトやカラー、素材などについて慎重に検討するようにしてください。従業員のモチベーションやクリエイティビティを高めるデザインを採用することで、働く環境の質を向上させることができます。

 

また、クライアントや採用候補者など、オフィスを訪れる人に対しても好印象を与えることが可能となります。

オフィスのレイアウトは働きやすさと生産性に直結

賃貸オフィスのレイアウトは、従業員の働きやすさと業務効率に直結する重要な要素です。

 

適切なスペース配分や動線、配管や配線の位置、快適な空調、デザインのコンセプトなどを考慮することで、働く環境の質を向上させることができます。

 

経営者の皆様は本記事を参考にし、理想的なオフィス環境の実現に向けた一歩を踏み出してください。

 

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