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公開日 2023.08.23 更新日 2024.01.16

テナントの正しい探し方について。事前にやるべきことと注意点について解説

お店を出して自分で事業を始めたい人にとって、最初のハードルとなるのがテナント探しではないでしょうか。

 

ただでさえ専門的知識が求められ、かつ安くない費用が発生するのがテナント契約です。事業を軌道に乗せるまでは、無駄な出費は抑えたいと考えている人がほとんどですよね。

 

そこで本記事にて、テナントの正しい探し方について解説します。

 

テナントを探すにあたって、準備するべきことと、希望テナントの見つけ方、契約までの具体的な手順、そしてテナント探しの注意点について、掘り下げます。

 

テナントを探している人にとってのマニュアルとなりますので、参考にしてみてください。

テナントを探す前にやっておくこと

テナントを探す際には、まずは自分のビジネスに合った物件を探すことが大切です。

 

自分のビジネスに合う、ということは毎月の賃料と売上予測に沿って決める必要があるとも言い換えられます。

 

そこで、テナントを決める前には、事業計画の作成、希望条件の把握の2点について明確にしておくようにしましょう。

 

この2点が明確になっていないうちからテナントを探そうとしても、そもそも見つけたテナントが自分の事業にあっているのか、賃料や初期費用は予算の範囲内なのかも判断できないからです。

 

テナント探しには、テナントを探す前にやることがある、ということです。それぞれについて解説します。

 

関連記事:テナントの賃料相場っていくら?賃料の決め方と内装工事費を抑える方法

明確な事業計画の作成

テナントを探す前に、まずは自分のビジネスの事業計画を明確にしておきましょう。

 

どのような業種を展開するのか、どのような商品やサービスを提供するのか、どのような顧客をターゲットにするのかなど、細かく明確にしておくことで、物件探しの方向性が定まります。

 

細かく明確にすることで、売上の予測を立てやすくなります。当然のことながら、テナントの賃料は、自身の事業の売上から支払います。おおよそですが、月商の10%が理想的な賃料と言われています。

 

事業計画を練るうえで、事前調査を行い、出店を検討しているエリアの「人の流れ」、「客層」、「近隣の競合店舗」、「周辺の環境」「駅などからのアクセス」といったことをチェックしましょう。

 

調査で得た情報をもとに、シミュレーションを行い、売上の予測を立てていきます。

 

テナントの貸主との交渉時にも、事業計画が説得材料や判断材料になるため、必ず明確な事業計画を作成しましょう。

 

関連記事:スタートアップにこそ賃貸オフィスがおすすめ!その理由と選び方をご紹介

具体的な希望条件

次に、自分のビジネスに合った物件を探すためには、具体的な希望条件を把握しておくことが大切です。

 

物件の広さや立地条件、家賃の上限などを決めておくことで、余計な物件を除外できます。

 

条件を決める際には、可能な限り具体的に落とし込みましょう。

 

たとえば、最寄りの駅から徒歩で何分がいいのか、路面店がいいのか、路地裏がいいのか。1階がいいのか、2階以上がいいのか。住宅地がいいのか、繁華街がいいのか。飲食店であれば席数はいくつがいいのか、などです。

 

もちろん、完璧に希望通りのテナントを見つけることはほぼできないため、各条件がどこまで譲歩できるのかについても同時に考えるようにしておきましょう。

 

そうすることで、よりスピーディーに物件を見つけられるようになるはずです。

 

また、将来的に拡張することを考えているのであれば、はじめから余裕のある広さの物件を探しておくこともひとつの方法といえます。

希望のテナントを見つけるために

自分のビジネスに合った物件の希望条件が決まったら、次は希望のテナントを見つけるための方法について見ていきましょう。

 

見つけ方のポイントは、おもに3つあります。

ポイント①未公開物件の情報を集める

不動産業者が持つ未公開物件の情報を集めることで、希望に合った物件を見つけることができる場合があります。

 

未公開物件とは、テナントを募集しているが情報をもつ業者が少ない場合と、募集はしていないが借り手の希望者がいれば検討する場合の、おおよそ2パターンに分けられます。

 

これらの情報は、一般的な検索や、待っているだけでは得られません。

 

地道なことですが、不動産業者に直接問い合わせるのはもちろん、気になった商業ビルなどのオーナーに連絡してみるなどの行動が求められます。

ポイント②複数の不動産仲介業者に話を聞く

不動産仲介業者に依頼する際には、1社だけではなく複数の不動産仲介業者に話を聞いてみるようにしましょう。その際、事前にリストアップした希望条件をしっかり伝えるようにしましょう。

 

業者の選択肢を増やすことで、希望に合った物件情報を集められる可能性が高まります。なぜなら、不動産業者によって、異なる物件を取り扱っている可能性があるためです。

 

また、業者によっては、物件の現地案内をしてくれる場合もありますので、見学してみることも大切といえます。

ポイント③現地へ足を運んで探す

出店を希望しているエリアが明確になっているのであれば、実際に現地に足を運んでみましょう。

 

特に、物件が密集しているエリアであれば、現地に行くことで新しい物件を発見できる可能性が高くなります。

 

人気のエリアの場合、工事が進められている物件もあるため、運が良ければ、業者が取り扱っていない、あるいはインターネット上に載っていない物件を見つけられることもあるでしょう。

 

また、直接現地に行くことで、周辺環境や物件の立地条件をより詳しく把握することができます。想定していなかった人の流れや客層など、気づきを得られるメリットもあるでしょう。

テナントを契約するまでの流れ

テナントを契約するまでには、手順が6つあります。以下に、基本的な流れとそれぞれの内容について紹介します。

手順①希望条件を決める

冒頭でもお伝えしましたが、テナントを契約する前に、まずは自分のビジネスに合った物件を探すために、希望条件を決めるようにしましょう。

 

物件の広さや立地条件、予算など、自分のビジネスに必要な条件を明確にしておきます。

手順②希望に合う物件を探す

希望条件を決めたら、不動産業者への問い合わせや、インターネット上の物件情報サイトを活用して、希望に合った物件を探しましょう。

 

複数の不動産業者を利用することで、さまざまな物件情報にアクセスできるため、希望に合った物件を見つけることができます。

手順③物件を内見する

希望に合った物件を見つけたら、実際に物件を内見してみましょう。

 

内見では、物件の内装や状態はもちろん、建物があるエリアの周辺環境、駅からのアクセスなどの立地条件といったことを詳しく確認できます。

 

また、内見の際には、必要な修繕や改装がある場合には、その費用や期間も確認しておくことをおすすめします。あとあとのトラブルを回避するためにも重要な点です。

手順④希望に合う物件に申し込む

内見を終えて、希望に合った物件が見つかったら、不動産業者に申し込みを行います。

 

申し込みには、契約金や敷金、礼金などの支払いが必要となります。また、申し込みにあたっては、身分証明書や職場の証明書などの書類が必要となる場合があります。

 

事前にどういった書類が必要となるのか確認しておくと、申込もスムーズに行えます。テナント契約の場合、事業計画書などを求められることもあります。

手順⑤審査のうえ契約

物件を申し込むと、不動産会社が審査を行います。

 

審査の内容は物件ごとに異なりますが、一般的には収入や雇用形態、前の物件でのトラブルの有無などがチェックされます。要は、支払いが滞る可能性がないかの確認といえます。

 

審査に通過すれば、契約が成立し、テナントへの入居が可能となります。

手順⑥テナントの引き渡し

契約が成立すると、テナントの引き渡し手続きが行われます。

 

引き渡しの日程は、契約時に決められることがほとんどです。引き渡し時には、原則として家賃や敷金・礼金、保証金などの支払いが必要となります。

 

また、引っ越しや設備の取り付けなどについても、契約前に確認しておきましょう。無用なトラブル回避には必要なことです。

テナント探しの注意点

最後に、テナントを探す際の注意点について見ておきましょう。

注意点①インターネット上の情報だけで判断しない

最近では、インターネット上に多くの不動産情報が掲載されています。しかし、掲載されている情報が正確であるとは限りません。

 

すでにテナントが埋まっているにもかかわらず募集されている、つまり囮物件のような情報が出ている可能性もあります。また、最新の情報に更新されていない物件が掲載されていることもあるため、注意が必要です。

 

気になる物件があれば、募集中かどうかあらかじめ問い合わせて確認をしたり、実際に物件を見たり、不動産会社に相談することが大切です。

注意点②必要な予算を確認しておく

物件を契約する際には、家賃や敷金・礼金、保証金、仲介手数料などの費用が必要となります。概算で構わないので、あらかじめどれくらいの費用が発生するのか、数字として算出しておきましょう。

 

事業計画の作成の際に、売上予測は立てられているはずなので、物件にかけられる予算もでているはずです。

 

自分の予算に合わない物件を探していることは、時間と手間がかかるだけでなく、結果として理想の物件にたどり着けないことにも繋がりかねません。

 

一方で、交渉次第では費用を下げてくれる場合もあるため、予算を少し超えているような物件も検討材料に入れるようにしておくといいでしょう。多少予算を上げて物件を探すようにすると、アクセスできる物件情報が一気に増えることもあるからです。

 

また、安かろう悪かろうではありませんが、安い物件には相応の理由があります。契約してから後悔することのないよう、慎重に選ぶようにしましょう。

注意点③テナント周辺の事前調査を行う

事前に物件周辺の環境を調べることは、事業を営むうえで非常に大切なことです。物件周辺の環境、人の流れ、競合の調査など、しっかり確認するようにしておきましょう。

 

そもそも、これらの情報がないと、売上予測の算出や、賃料の相場などを弾き出すことは難しいといえます。正確な情報を集めることを意識しましょう。

 

事前調査でデータを集めておくことで、不動産業者やオーナーとの対話もスムーズになり、交渉が不利に働くことを防いでくれるはずです。

注意点④居住用物件は基本的に店舗利用目的で借りられない

居住用物件を店舗として利用することは禁止されていることがほとんどです。不特定多数の人が訪れることは、安全管理上の観点からNGとしている物件やオーナーが多いことが理由です。

 

物件によっては、規約などに住居以外の利用を禁ずる旨を記載しているところもありますので、もし今住んでいる物件で検討している場合は、利用規約に目を通すようにしてください。

 

規約を読んでも不明瞭な場合は、オーナーに直接問い合わせてみるといいでしょう。

 

そのため、もし店舗を構えたい場合は、店舗利用が可能な物件を探す必要があります。店舗利用可能な物件のなかでも種類は豊富のため、利用目的に合わせて物件を選ぶことが重要です。

テナント探しは事前準備と確認が重要

テナントを探す際には、明確な事業計画の作成や希望条件の具体的な決定が重要です。

 

また、未公開物件の情報や不動産仲介業者の話を聞くこと、現地に実際に足を運んで探すことなどがポイントとしてあげられます。

 

契約までの流れは、条件設定、内見、申込、審査、引き渡し、と至ってシンプルなものです。

 

しかし、テナント探しの注意点として、インターネット上の情報だけで判断しないこと、予算の確認や周辺環境の調査が必要であること、そして居住用物件は店舗利用が基本的にできないことを覚えておく必要があります。

 

これらの点に気を付けながら、テナント探しに取り組んでいきましょう。

 

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