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公開日 2023.08.25 更新日 2024.01.15

賃貸オフィスの坪単価とは?影響を与える要因や物件探しのポイントも紹介

賃貸オフィスに関係する言葉には「坪単価」というものがあります。賃料さえ書いてあれば十分と考える人にとっては、なぜ一々坪単価についての記載があるのか不思議に思うでしょう。

 

しかし実際のところ、賃貸オフィス物件を見極めるにあたっては、坪単価は無視できません。本記事では、オフィス賃貸の坪単価について紹介します。しっかり言葉を理解し、より良いオフィスを借りられるよう知識を深めましょう。

坪単価とは

坪単価は、1坪あたりの賃料を指します。1坪は平方メートルに直すと約3.3。大体2畳程度の広さのことです。これを使っておおよその賃料を計算します。

 

坪単価が物件探しに必要な理由は、物件のグレードを知る指標になるからです。基本的に土地代が高いエリアや人気があるエリアは坪単価が高いもの。また駅からのアクセスがよい物件なども坪単価は高い傾向にあるでしょう。

 

広くて安いけれども駅からのアクセスが良くない物件か、狭くて高いけれどもグレードの高い物件かなどを判断するために、坪単価を利用します。

賃貸オフィス探しに必要な坪単価とは

住宅を借りるとき以上に坪単価を考慮したいのがオフィスを借りる場合です。

 

たとえば10坪の物件を借りるとしましょう。このとき坪単価が1万円の物件なら、賃料は10万円です。しかし坪単価が2万円の物件であれば、賃料は20万円となり、倍の価格になります。つまり賃料だけでは物件の広さがわからないということです。

 

坪単価は基本的に以下の計算で出せます。

【坪単価=建物本体価格÷延床面積(坪)】

建物本体の価格が2000万円で延床面積が40坪の場合は、2000万円÷40坪で、坪単価は50万円です。

 

ただし、坪単価は駅近であるなどの条件によって価格が変化するうえ、別途工事費用や諸経費が掛かったものが賃料になります。坪単価だけで賃料を計算することはないので、忘れないようにしましょう。

賃貸オフィスで坪単価に影響を与える要因

坪単価に影響を与える要因は、次の7つが考えられます。

  • 土地の値段
  • ビルのグレード
  • 人気のエリア
  • 坪数
  • 駅からのアクセス
  • 築年数
  • 設備

要因①土地の値段

坪単価に最も影響しているのは、土地の値段です。東京都心や大阪の中心地など、大都会と呼ばれる土地の坪単価は一般的にとても高くなっています。たとえば、東京の丸の内や大手町では坪4万円、銀座なら3万円といった価格もあるのです。

 

しかし、少し離れることで土地単価は大きく減少。たとえば東京では八王子まで都心から離れると、坪単価は1万5,000円程度まで下がります。

 

関連記事:賃貸オフィスの費用の相場は?調べる際の注意点も解説

要因②ビルのグレード

物件が入っているビルのグレードによっても坪単価は大きく変わります。

 

耐震設計がしっかりなされていて、さらに設備も最新式であるうえに見た目にも高級感がある場合には坪単価が高め。見た目が人に与える影響は甚大であるため、高い賃料を払ってでも入りたいと考える企業が増えるからというのが理由です。

 

そのため、築年数が古くて設備も新しいとは言えないビルであれば、立地が影響しても坪単価は低くなります。

要因③人気のエリア

さまざまな理由で需要が高くなっている人気のエリアは、物件の坪単価が上昇します

 

新しく都市開発された場所や、若い人たちが多く集まるからと人気が出た街、または新しいハイグレードな大型のオフィスビルが建った場合などです。

 

大型で注目を浴びているオフィスビルに入居する企業と取引している企業は、仕事をスムーズにするためその近くのオフィスへ移転を考えるケースが多々あります。そのようなことが増えると需要が供給を上回るため、坪単価は上がります。

 

しかし逆に需要と供給のバランスが落ち着いてくると、以前に比べ坪単価が安くなることもあるのです。賃貸オフィス物件を探すさいには、そのあたりを見極めて探す目が必要になってきます。

要因④坪数

オフィス物件の坪数が大きくなると大手の不動産会社が取り扱うケースが増えるため、坪単価は高くなる傾向があります。そのため賃料の安さを優先するなら、坪数が少ない物件、10坪~30坪程度の物件がねらい目でしょう。

 

さまざまな条件を考えた結果坪数が少なくても大丈夫だと判断すれば、できるだけ坪数が少ない物件が借りやすい賃料になります。

要因⑤駅からのアクセス

前述した通り、利便性が高い立地のオフィスビルは坪単価が高いケースが多くなります。たとえば主要駅から近いと銀行なども近所に多く、人通りも多くなるもの。よく知られている住所は目立つため、そこが借りられるという事実が信頼関係に繋がることもあります。

 

利便性が高いことはオフィスでも居住用でもさまざまなメリットがあるため、築年数が古いビルでも坪単価は高くなる傾向にあると考えてください。

要因⑥築年数

同じエリアでオフィスを設立する場合、多くの方は古いビルより新しいビルを気に入ります。見た目だけでなくビル内部の設備も新しいため、作業効率がよく設備機器が故障する確率が少ないためです。

 

つまり、築年数が新しければ新しいほど坪単価は高くなります。特に1981年以前に建てられたビルは、現在の耐震基準に沿っていません。次に大型地震が来たときに耐えられないかもしれないため、安全性の低さから賃料が低下する傾向にあります。

要因⑦設備

あなたがオフィスを選ぶとき、トイレが和式でエレベーターが古くてギシギシと音がなるビルと、トイレもエレベーターも最新式のビルであれば、どちらを選ぶでしょうか。

 

多くの場合は古さよりも新しさを選びます。そのため、設備が奇麗で新しいかどうかも坪単価に影響するのです。

 

さらに外見のデザインも設備と同じく坪単価に影響します。居住用物件でも外見に凝ったデザイナーズ物件は費用がかかるのと同じで、オフィス物件もデザイン性が高いビルなどは価値があると判断されやすくなるため、坪単価が高くなりがちです。

賃貸オフィスを探す際のポイント

坪単価が賃貸オフィス物件に与える影響は大きなものがありますが、物件を探す際のポイントには別にさまざまなものがあります。坪単価は、あくまでエリアの相場をつかむために参考にするものです。

 

では、賃貸オフィス物件を探すさいのポイントを4つ、ここで確認しておきましょう。

  • オフィスの目的や広さ
  • 希望のエリア
  • エリアの相場の把握
  • 必要な費用の把握

ポイント①オフィスの目的や広さ

オフィスを探すときにまず決めておかなければならないのが「広さ」と「目的」です。

  • 何人程度のスタッフが働くのか
  • どのような業務で利用するのか
  • 来客はあるのか
  • 着替えや食事などのスペースは必要か

たとえば金融業やサロン業など、来客が多い業種であれば、オフィスはゆったりとした余白が必要でしょう。あまりに狭いと圧迫感が生まれ、商談やサービスの提供にさいして別の緊張が生まれてしまうかもしれません。

 

しかし、パソコンと机があれば業務のほとんどが行えるうえ、着替えるスペースや食事スペースは不要だとなれば狭小事務所でも問題ないこともあります。

 

そこを使う人数と業務に必要なスペースをしっかり計算したうえで広さを決定してください。

ポイント②希望のエリア

オフィスに必要な広さが決まれば、次はエリアを選択します。複数のエリアをピックアップしておき、利便性や取引先との距離、来客しやすい場所など自分たちの優先すべき事柄に合わせて取捨選択しましょう。どうしてそのエリアにしたのかの理由を述べられるようにしておくと、判断に困りにくくなります。

ポイント③エリアの相場の把握

オフィスの広さ、そしてエリアが決まったら、候補に挙げたエリアの坪単価を把握しましょう。坪単価は前述したように、同じエリア内でも場所によって大きく違います。

 

予想と実際の値段が大きくかけ離れていると、条件に合う物件を探すのは困難を極めるでしょう。まずはエリアごとに大体の坪単価を調べ、希望に合ったところを取り出してみてください。

 

関連記事:【日本橋エリア】賃貸オフィスの賃料・費用相場

ポイント④必要な費用の把握

広さ、エリア、坪単価で希望に見合う場所が決まれば、大体の必要費用を計算します。予算よりも大きくなってしまったら、エリアの選択に戻ってやり直したり、ビルのグレードを下げたりといった調節をしましょう。

オフィス賃貸の坪単価は必ずチェックしよう

オフィスの賃貸物件を探すとき、賃料だけを見ているとビールのグレードやエリアの人気度などが分かりにくくなります。坪単価はそのビルのグレードを表す大切な指標。賃料が割り出される元にもなるものであるため、坪単価は必ず確認するようにしてください。

 

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